あの果てしない大空へ | ||||||||
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ベトナム戦争の後遺症や、フェミニズム運動の高まりの中で、日本よりいち早く「父の権威」が揺らいできたアメリカでは、ロック歌手ブルース・スプリングスティーンが、ひたすら働きつつも、報われない生活を送る父親像を歌ってきた。 信州豊南女子短大教授でフォークシンガーの三浦久さんは、十年以上前からスプリングスティーンの詩に表れる父親像に注目し、論文も書いてきた。 「父に反発しつつも次第にブルースは同情的に歌うようになる。和解に向うのです。私自身は、生まれる直前に父を亡くしましたが、若い時期には、良かれあしかれ対立に値する父親がいなければならないと思う」 三浦さんは、ニュージーランドに留学した次男のために書いた歌「あの果てしない大空へ」を、今年三月にCD化した。自分の力を信じて勇気を出し、前進してほしいという内容だ。 「僕自身、完全ではないから、この歌は自分自身へのメッセージでもあるのです」 1997年 朝日新聞朝刊「父性の復権今こそ」より |
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